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公務員の兼業と一般社団法人の設立について~②公務員の兼業について~

本日からいよいよメインテーマをお話しさせて頂きます。
まず初めに、当法人の設立にご助言頂いた一般社団法人リタワークスさまをご紹介させて頂ければと思います。

元同僚であるリタワークスさまと地元の居酒屋で偶然の再会を果たし、焼き鳥とビールを堪能しながら公務員の企業についてご教授頂きました。
リタワークスの堀江理事長との出会いがなければ当法人は誕生致しませんでした。この場をお借りして、この素晴らし出会いに感謝申し上げます。今後はリタワークスさまの言葉もお借りしながら、皆さまに様々な情報をご提供できればと思います。

公務員の兼業について

 公務員の兼業についてですが、国家公務員と地方公務員で少し条件等が変わります。ここでは、当法人の設立過程を踏まえ、地方公務員の立場でお話を進めさせて頂ければと思います。
 では早速、公務員の兼業に関連する地方公務員法第38条を見ていきましょう。

 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く。)については、この限りでない。
2 人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる

営利企業と役員について

 まず、一番誤解されやすい「営利企業」についてですが、単に収益事業(お金儲け)を行う団体・組織の全てを営利企業と定義している訳ではありません。簡潔に言うと、営利企業は利益を分配することができる団体・組織のことを言います。分かりやすい例を挙げると、株式を発行して利益を分配する株式会社等になります。
 そのため、利益の分配が法律で規制されているNPO法人、公益法人や社団法人等は「非営利団体」という扱いになり、営利企業には該当しません。

 次に、「役員」についてですが、人事院規則14-8によると「役員」とは、取締役、執行役、会計参与、監査役、業務を執行する社員、理事、監事、支配人、発起人及び精算人を言います。単に雇用されている「従業員」は当たりません。しかしながら、自治体によっては独自のルールを定めている場合があり、例えば私が所属する地方公共団体においては、従業員であっても役員等に該当するとしています。

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第38条第1項及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第11条第7項の規則で定める地位は、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の顧問、評議員その他いかなる名称を有する地位であるかを問わず、役員、顧問又は評議員に準ずると認められるものとする。

 「自ら営利企業を営む(自営)」とは、職員が自己の名義で経営する他、名義が他人であっても本人が営利企業を営むものと客観的に判断される場合もこれに該当するとされています。ただし、農業、不動産賃貸、太陽光電気販売については一定の条件を満たせば兼業禁止には抵触しないとされています。地方の市役所等で農家を兼ねていらっしゃる職員さんは多いかと思います。農業に関しては、大規模に経営され客観的に営利を主目的とすると判断される場合等を除いて兼業禁止には抵触しません。

農業
不動産賃貸
太陽光電気販売

 ここで、地方公務員法第38条の内容を統括したいと思います。キーワードは、「営利企業であるか」と「報酬を得ているか」という2点です。

  • 役員x営利企業→一切禁止
  • 自営x営利企業→農業、不動産賃貸、家業等であれば認められる可能性あり
  • それ以外の報酬を得る場合→許可が必要

兼業許可について

 当法人の設立については、兼業許可申請を行わないパターンとなりますので、これ以上の詳しい説明は割愛させて頂きますが、仮に兼業申請する際は以下の判断基準が示されています。

平成31年3月28日付け内閣官房内閣人事局参事官通知の概要

  1. 兼業時間数が、勤務日3時間以内かつ週8時間以内かつ月30時間以内であること。
  2. 兼業先が営利企業以外の団体であること。
  3. 兼業内容が、兼業先の定款に記載されている目的に沿った内容であること。
  4. 兼業内容が、国家公務員としての信用の傷をつける等のおそれがないこと。
  5. 兼業することによって得る報酬が、社会通念上相当と認められる程度であること。

 要するに、兼業することによって本業に支障が生じたり、公務員としての信用失墜に繋がるような内容では認められないということになります。

 上記の判断基準は平成31年3月28日付け内閣官房内閣人事局参事官通知によって示されたものとなります。しかし、地方公務員に関しては統一された基準はありませんので自治体ごとの人事委員会規則等を確認する必要があります。
 今回は、公務員の兼業と許可条件等を詳しく見てみました。次回は公務員による非営利団体の設立についてお話しさせて頂きます。
 最後までお読み頂きありがとうございました!

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